シロヒレタビラって。 [日々の出来事]
5月の連休、京都と奈良にまたがる山すそで、わらび取りをしていた僕たち夫婦。
奥まった道端に、大型のスクーターが止まっていた。 どんどん坂道を上がっていくと、なにやら人影が見えてきた。小さなため池があるので、こんなところまでバス釣りに来てるのかと思って話してみると、K大学水産学部の学生さんでした。
シロヒレタビラという名前で、絶滅寸前種となっている魚を捕獲したと言う。 酸素を送るブクブクのついた容器には、オスとメスの2匹と小さな稚魚が5匹ほど入っています。取り出して見せてくれました。
オス。
メス。
メスにはおなかの下から管が出ています。この先から卵を産むそうです。あとで調べてみると、シロヒレタビラはこの管で、貝の中に卵を産むと書いてありました。 この池にも貝がいるのかな。 不思議な習性だな。 この学生さんの話だと、この魚はタナゴ科だといっていたが、コイ科と書いてあるHPもあった。
僕は紀伊長島の堤防で、ウミタナゴを釣り上げたことがあるんですが、この魚を家に持ち帰っておなかを開いてみてびっくり。 おなかの中にはたくさんの小さなウミタナゴの赤ちゃんが恨めしそうに僕を見ている。
ウミタナゴは胎生なんですね。卵ではなく、おなかの中で赤ちゃんタナゴを育てていたんです。僕が釣り上げたばっかりに、海に出ることができなかったんですね。
そのとき以来、海へ釣りに誘われてもあまり気乗りしなくなりました。魚は魚屋さんで、必要なだけを買って、ありがたく頂く。 これが一番です。
さて、このシロヒレタビラは、近年生息しているところが激減しているそうです。 ブラックバスに駆逐されているんでしょうか。レッドデータブックでは取り上げている文献が多いようです。
わらびを探しながら、山を下りてゆくと、あの学生がスクーターに乗って下りてきました。僕の奥さんに笑顔で会釈して颯爽と走り去っていきました。研究室に持ち帰って、どんなことをするんだろう。 こんなことに打ち込めるって楽しいだろうな。
この大学では、マグロの完全養殖に成功していて、大阪の阪急百貨店では、その切り身が店頭で売られているそうです。
僕たちが、楽しい気持ちで山を下りたのは言うまでもありません。
昨日、家の近くで撮った一枚。 名前、わかりません。
淡水系のお魚って、一般的に地味だけど綺麗ですね、これはー
「ミヤコタナゴ」とか、埼玉の淡水の水族館で貴重な話を知りました。
直接生活に関係ないけど、こういうところにも気を配らないと
取り返しかつかなくなりそうですね・・・
最後の、ハコベとツユクサの両方に似てますね、なんだろう?
by nicolas (2007-05-18 20:17)
こちらでも、山中の池にいる在来魚が、バスの餌食になっています。
by HARU (2007-05-19 21:57)
タナゴの婚姻色はホント、綺麗ですね!
ボクが住んでるあたりじゃ、産卵の為の二枚貝の激減やブルーギルやブラックバスなんかの外来魚の影響でタナゴだけに限らず、モロコやフナでさえ見かける機会がなくなりましたよ・・・(┯_┯)
by (2007-05-24 06:26)